menu

白内障手術

白内障とは?

白内障は眼の中の水晶体という構造物がタンパク変性を起こし透明性を失うことにより視力が低下・喪失する病気です。犬の場合、若齢から中年齢で発症することが多く、白内障が数ヶ月〜数年かけて進行すると残りの人生が盲目的に生活することになります。
飼い主様に知っていただきたいのは白内障はただ視力を喪失する病気だけではないということです。白内障は進行すると水晶体から変性したタンパク質が漏出し、それが原因となって「水晶体起因性ぶどう膜炎」、「水晶体脱臼」、「網膜剥離」、「続発緑内障」を起こすことがあるということです。これらは視力喪失以外にも眼疼痛を引き起こし内科的コントロールが不可能な場合、最終的に眼球摘出することもあり、動物・飼い主様への肉体的・精神的苦痛を伴うこととなります。
現在のところ医学においても白内障の根治的治療は外科手術のみでありこれは獣医療域においても同じことが言えます。

  • 術前
  • 術後

白内障手術の目的とは?

先述したように白内障は放置すると様々な合併症を引き起こすため早急に治療を行う必要があります。術式は変性した水晶体を取り除き、その中に人工レンズを挿入する手術になります。手術の目的は視力の回復と合併症の回避になります。

白内障手術の成功率は?

白内障手術の成功率は90%となります。失敗におわる原因として術後の網膜剥離・緑内障・ぶどう膜炎を併発することがあるためで、これは手術自体が成功に終わっても一定確率でおきてしまう合併症となります。この合併症は白内障が進行すればするほど起こしやすく早い段階で手術すれば合併症の発症は低く抑えられます。
白内障手術後数ヶ月から数年で部分的に白内障を再発することがあります。これは変性した水晶体タンパクが水晶体嚢にこびりついて綺麗に取り除けないことがあるためです。
当院では適切な全身麻酔をかけた上、最新の白内障乳化吸引装置を用いて安全な手術を心がけています。

手術しない場合どうなるの?

とある報告では内科的・外科的治療を行わない未治療群は治療群に比べて255倍、先述したような白内障の合併症を起こしたと言われています。また内科治療群も外科治療群より64.5倍の合併症を起こすと言われています。

白内障手術を受けるためには?

まず眼の全体的な検査と全身麻酔をかけることができるかのチェックを行います。問題なければ鎮静下にて網膜が正常に機能しているかの検査(網膜電図検査)を行います。
ここまでで白内障以外で視力喪失している場合は手術適応外となります。
手術前には前もって点眼処置を数日行っていただきます。手術当日来院していただき午後から手術となります。入院期間は5日前後です。術後の数週間は自宅で点眼処置と検診に来ていただきます。

手術適応外の症例とは?

白内障以外の眼の病気で失明している場合は手術を行っても視力回復はしないため適応外となります。また術後点眼処置をさせてくれない、噛むなど、十分な治療ができない症例も適応外となります。高齢で麻酔リスクが高い場合も同様です。

糖尿病性白内障でも手術できるの?

糖尿病性白内障でも手術成績は変わらないと言われています。ですが手術リスクや術後の糖尿病コントロール困難になることもあるため要相談となります。

術後の生活に変化はあるの?

白内障手術が成功すると今まで見えなかった周りの状況が把握できるため、活動性が増し犬本来の生活ができるようになります。具体的には家の中や散歩などで動きが鈍かったのが活発に走り回る、フードをきちんと食べれるようになるなど、生活の質(QOL)が格段に上昇します。また白い目が黒い目に戻るので飼い主様も見た目の改善を喜ばれる方が殆どです。

白内障手術の費用は?

術前の検査で約5万円、片目の手術費用(入院費用を含む)で30〜35万円となります。その後何回か検診に来ていただく際に費用がかかります。

その他、ご不明な点がございましたらお気軽にご連絡ください。