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椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは脊柱と脊柱の間に存在する椎間板が何かしらの原因で脊柱管内に逸脱し脊髄を圧迫することで起こる神経学的疾患です。
椎間板は2層構造を成しており外側は弾力性に富む繊維輪、中心部分はゼリー状の髄核といいます。
この椎間板は脊柱間でクッションのような役割をしており脊柱にかかる衝撃を緩衝する役目を担っています。この椎間板に大きな衝撃が加わることで脊柱管内に突出・逸脱し脊髄を圧迫する状態を椎間板ヘルニアといいます。

椎間板ヘルニアには2つのタイプが存在します。

ハンセンⅠ型
繊維輪が破けて内部の髄核が逸脱して脊髄を圧迫
ハンセンⅡ型
椎間板の変性により繊維輪が脊髄を圧迫

主にハンセンⅠ型はミニチュアダックスなどの軟骨異栄養犬種に、ハンセンⅡ型は加齢に伴い発症するので高齢犬に多く見られます。
椎間板ヘルニアは頸部・胸腰部・腰仙椎部に認められ多発することもしばしばあります。

椎間板ヘルニアの症状

  • 頸部痛、背部痛
  • 運動不耐性
  • 触ると痛がる
  • 歩くとふらふらする、もしくは歩けない
  • 排尿困難、呼吸困難

椎間板ヘルニアの診断

まずは触診による神経学的検査を行い椎間板ヘルニアが疑わしいときはさらなる検査として脊髄造影、CT、MRIが必要となります。
CT・MRI撮影は東京・埼玉の画像診断施設にて撮影してきていただきますが多くは脊髄造影によって診断可能です。

椎間板ヘルニアの治療

椎間板ヘルニアは重症度により5段階に分類されます。

Grade1
神経学的異常は認められない。背部痛
Grade2
後肢の不全麻痺。歩行可能
Grade3
後肢の不全麻痺。歩行不可能
Grade4
後肢の完全麻痺。深部痛覚あり
Grade5
後肢の完全麻痺。深部痛覚なし
  • Grade2より軽症の場合は内科療法・保存療法にて治療可能なこともあります。
  • Grade3以上の症例では外科手術が推奨されます。
  • 特に深部痛覚の消失したGrade5の症例では早期の外科手術が必要となります。

胸腰部椎間板ヘルニアGrade5に対し片側椎弓切除を行った症例

  • 術前
  • 術後